引越

引越業は、運転手という仕事とは少し離れた職種かも知れません。
基本的に、引越しという作業がメインになってきます。体力勝負です。

引越業の、運転手としての大事な所は、荷物の積み方にあると思います。
通常、引越の作業というのは、まず始めにダンボール類から積み始め、タンス、冷蔵庫などは、最後のほうに積みます。
これは、先にダンボール類(衣装ケースなど)を積んでしまうことで、家の中がすっきりとし、タンスや冷蔵庫などを運びやすくすることと、引越先で、何も無い状態のときにタンスや冷蔵庫を先に運び込めるからです。

そのため、荷台内の前方にダンボール類を出来るだけ高く、なるべく無駄なスペースを作らないようにしなければいけません。
しかし、現実には全てのダンボール類を先に積むことは難しいです。必ず後のほうから箱物が出てくるものです。これをいかにスッキリと積むかがテクニックとなります。

また、重いもの軽いものがうまく運ばれてくるとも限りません。運ばれてきたまま積んでいくと重いものが最上段にきてしまい、走行中の振動で下の箱がつぶれてしまうなんて事にもなりかねません。
１度積んだダンボールを積み直すこともざらです。１００個のダンボールを積んだとしたら、実質１５０個以上のダンボールを積んだぐらいの労力を使うことになっています。

ある意味、引越の積み込みはパズルを組み立てているようなものです。しかも正解のないパズルです。
実際、最終的に全ての荷物が積みきれなくなり、応援車両要請や、折り返し！なんてこともよくある話です。


また、引越しは、荷物がお客様の私物ですので、絶対に傷を付けるようなことがあってはいけません。ガラス製品も数多くあるため、あて物(毛布など)をうまく使い走行中の落下や、他荷物との接触などに注意が必要です。
会社は、保険などに入っているかもしれませんが、お客様の想い出は保険で弁償は出来ませんから。


引越業は、専門業者にかかわらず、箱車、ウィング車を所有している会社はどこでもやっていると思ってください。
繁忙期(３月〜４月、７〜８月、１２月など)には、専門業者も車が足りなくなり、応援を頼むことも多いですから。